コラム

スクーター用マフラーだってアールズ・ギア クオリティです!

2021.08.06

STORY17

どうしてもビッグバイク用マフラー&パーツのイメージが強いアールズ・ギアですが、250㏄クラスのバイク用やスクーター用のマフラーやパーツも、数は少ないですがラインナップしています。

まず、アールズ・ギアのイメージから相当かけ離れたところにある感じのスクーター用マフラーについて。

代表の樋渡が言うには、スクーターには樋渡自身がまったく興味・関心がなく、さらにスクーター用マフラーを専門に作っているメーカーもあることから、自分のところで作ろうとはまったく思わなかったそうです。

ただ、BMWなどのビッグバイクに乗っていてアールズ・ギアのマフラーを付けて下さっている方が、セカンドバイクとしてスクーターを所有していて、そういう方々から「スクータ―用も出してほしい!」という声が徐々に大きくなっていったのだそうです。

それなら、ということで最初に手掛けたのは発売と同時に人気モデルとなったホンダのADV150用マフラー。街乗りスクーターとは一線を画す、アドベンチャーっぽいスタイルを備えたモデルです。

↑アールズ・ギア初のスクーター用マフラーがホンダ・20~ADV150 リアルスペック コミューター フルエキゾーストマフラー。低中回転域より大幅なトルクアップを達成していて、実用回転域からの大幅なパワー&トルクアップが体感できる。左がサイレンサーに焼け色が付いたチタンドラッグブルー(7万3700円・税込み)、右がチタンポリッシュ(6万8200円・税込み)

ただ、それまでスクーター用など作ったことはないし、樋渡本人も普段スクーターに乗っているわけでもありません。実際に作るとなると、それなりの苦労があったのではと考えるところです。

ところが、樋渡は一言「マフラーを作るときの考え方はどんなクラス、排気量でも同じで、低速からトルクを出して、スムーズに走ることができる特性に仕上げるだけ」とこともなげに言います。

とはいえ、アールズ・ギアのラインナップにあるほかのバイクと違ってスクーターの多くは単気筒モデルですから、2~4気筒モデルとは違いパイプとパイプを集合させて特性や味付けを変えることができません。

やれることは、単気筒エンジンから伸びる1本のパイプの長さ、太さをアレンジするだけ。口で言うほど簡単ではなかったはずです。

スクーター用マフラーでも樋渡自身が実走テストを繰り返す

数本のパイプを組み合わせるという工程こそないものの、スクーター用マフラーも作り方はビッグバイク用と何ら変わりません。

試作品を作っては実走テストを繰り返して、性能を詰めていきます。その実走テストを行うのももちろん樋渡本人で、GP500マシンを操っていた元レーシングライダーがスクーターを走らせている姿を想像するとなんだかおかしくなりますが、本人はトルク感がアップしたのをしっかり感じられるまで真剣に作り込んでいくのです。

さらに、細部へのこだわりもビッグバイク用と同様で、溶接もじっくり丁寧に行い、ステー関係のパーツもしっかりアルミ削り出しで製作しています。

そして、難しいのが価格設定だと言います。

100万円以上が当り前のビッグバイクとは当然違って、例えばADV150は45万1000円。ざっと半額以下の車両価格です。となれば、当然、装着パーツの価格設定もおのずと決まってきて、性能やスタイル以上に価格勝負となる部分もあるクラスなのです。

とはいえ、アールズ・ギアブランドでリリースする以上、樋渡が納得のいくクオリティじゃなければ商品化はあり得ませんから、他メーカーよりもちょっと高めの価格でも、クオリティと性能に共感してくれる方に購入していただきたいと考えているとのこと。

現在は、このホンダ・ADV150用に加えて、同じくホンダ・FORZA(18~)用、BMW・C650Sport(16~)/C650GT(16~)用を用意していますが、今後は徐々にラインナップを増やしていきたい考えとのこと。ぜひこのスクーター用を作って欲しいという方がいたら、アールズ・ギアにリクエストしてみてください!

↑ホンダ18~FORZA用リアルスペック スリップオンマフラー(8万6900円・写真のチタンドラッグブルーサイレンサー、チタンポリッシュは8万300円、いずれも税込み)は、ニューデザインの「タイプR サイレンサー」を採用して、スタイリッシュかつ心躍る重低音サウンドを実現している。

↑BMWのビッグバイクに乗るユーザーから発売を望む声が多かったBMW・C650Sport(16~)用はサイレンサーエンドにドライカーボンを採用した異型サイレンサーを採用。チタンドラッグブルー(11万円・税込み)とチタンポリッシュ(10万4500円・税込み)をラインナップする

↑BMW・16~C650GTにもリアルスペック スリップオン マフラーを用意。チタン製とすることで大幅な軽量化と、パワー&トルクアップ、そして心地よいビッグツインサウンドを実現している。Sport同様、チタンドラッグブルー(11万円・税込み)とチタンポリッシュ(10万4500円・税込み)をラインナップ

<STORY18に続く>