コラム
ほかとは異なる立体的なデザインにしたかった
2021.07.30
STORY16
アールズ・ギアでは、以前から一部車種向けにアルミ削り出しのマスターシリンダーキャップをラインナップしていた。
ただ、ごくごく一般的な、ノーマルのマスターシリンダーのフタと交換するタイプのもので、他社製品と同様に平面的なフラットなデザインで、意匠にしてもロゴが入るくらいのもの。
樋渡は、このあまりにも当り前のデザインがどうにも気に入らなくて仕方なかった。
もっと立体的なデザインにすることはできないかと、いろいろと試行錯誤を繰り返した結果、開発スタートから約3カ月後に完成したのが、マスターシリンダーキャップの上にかぶせて、ノーマルのキャップと共占めする形で装着する「マスターシリンダーガード」だ。
この形にすることで設計の自由度が大幅に増えて、非常に立体感のあるビレットパーツにすることができたのだが、ご覧になってお分かりになるとおり、毎度のことで非常に手間暇がかかるつくりになっている。
もちろん、見た目のドレスアップ効果だけではなく、ノーマルのキャップの上にかぶせる形状のため、万が一、バイクを倒してしまった際などにマスターシリンダーキャップを守る効果も発揮してくれる。
まずは国産車用からスタートして、徐々にラインナップを増やしていく予定とのこと。
カラーはクラシックゴールド、クリア、ダークブルー、ブラック(ホンダ車用のみ)の4タイプで、今のところ各メーカー用、各色がラインナップされている。
新型スズキ・ハヤブサ用は専用タイプを開発
ただし、新型スズキ・ハヤブサはまったく新しいデザインのマスターシリンダーを採用しているため、専用のデザインのマスターシリンダーガードを開発。こちらはクラシックゴールド、クリア、ダークブルーの計3色でそれぞれ7150円(税込)。まだまだカスタムパーツの少ない新型ハヤブサだけに、どこかいじりたいなぁと思っている方にはもってこいのパーツとなっている。
↑新形状のマスターシリンダーを採用した新型ハヤブサには、専用のマスターシリンダーガードを開発。クラッチ側用(写真左)、ブレーキ側用(写真右)をそれぞれラインナップする
今後は、新しいマスターシリンダーを採用するスズキ車用も用意していくほか、現在はラインナップしていない400cc以下の小排気量車用の開発も予定している。
ちなみに、なぜホンダ車用だけブラックがあるかというと、マフラーやサイドスタンドハイトブラケットが大ヒット商品になっているレブルシリーズに合わせたカラーのモデルを用意したかったからとのこと。
こういうきめ細かい商品ラインナップも、すべてはアールズ・ギアらしいものつくりへのこだわりのなせる業なのだ。