コラム

新型コロナの影響はマフラーつくりにも……

2021.06.18


STORY10

設立当初から、アールズ・ギア製のマフラーはすべて音量と排ガス規制にパスしたJMCA認定・認証の車検対応マフラーだ。最近はお客さんの意識も変わってきていて、以前のようにいい(大きい)音しますか、バッフルは外れますかという質問はほとんどなくなり、車検対応かどうかが一番の関心事に変わってきているという。

もちろん、車検対応といってもカスタムマフラーの魅力である迫力ある排気サウンドはアールズ・ギアのすべてのモデルでしっかり実現されている。音量の大きさというよりも、規制値内の音量でありながら音質が重低音となるとともに、エンジンの回転が上がるにつれて心地よい音を奏でてくれる。

どんどん厳しくなっている排ガス規制についても、触媒を取付けて排ガスを浄化しているのに加え、アールズ・ギアのマフラーは燃焼効率も向上するため、クリーンな排気を実現している。

ちなみにJMCAの音量(加速騒音)テストは、静岡県にあるテストコースで行われるのだが、新型コロナ感染症による緊急事態宣言によってちょうどニューモデルが出始めた1月以降、3カ月間ほど行われなかった(3月21日の緊急事態宣言解除後に再開したが、6月現在、緊急事態宣言発出中のため再び中止に)。東京にある検査協会から検査官が来て立ち会うことになっているのだが、緊急事態宣言のため検査官がテスト会場に来ることができなくなってしまったのだ。

新型コロナ感染症の影響がこんなところにまで及ぶとは驚きだが、アールズ・ギアのマフラーも6機種テストができずに発売が大きく遅れてしまい、発売を心待ちしているお客さんからの問合せがたくさん来ている状態だ。

検査待ちで溜まっていたニューモデル用マフラーも3月下旬から順次発売を開始しているので、もうしばらくお待ちいただきたいとのことだ。

丁寧で迅速なアフターサービスも注目ポイントだ

↑写真のようにエキパイがへこんでしまったり、傷が付いてしまった場合も、アールズ・ギアでは可能な限り最低限の費用で修復するようにしている。万が一、エキパイやサイレンサーに傷が付いたりへこんでしまった場合は、アールズ・ギアまで問合せを。その際は、損傷部分の写真を送ると話がスムーズに進む

アールズ・ギアのお客さんは、とにかくリピーターが多いのも特徴だ。それは、丁寧で迅速なアフターサービスの賜物である。

営業時間内はもちろんのこと、休日や遅い時間でも可能な限りお客さんからの電話にはスタッフが対応することにしている。

最近の質問で多いのは、ネットでフルエキゾーストマフラーを購入したのだが取付方法を教えて欲しいというもので、ここ2年くらいで急に増加しているという。それ以外に、販売店からもとくに休みの日に問合せが多いという。

転倒してマフラーを破損してしまったという問合せも結構多いのだが、ここにも樋渡のこだわりがあって、できるだけ最小限の修理で済むように気を使っている。もし自分がそういうことになったら、メーカーがこう対応してくれたらうれしいと感じるライダー目線を大切にしているのだ。

例えば、転倒してエキゾーストパイプがへこんでしまった場合は、そのへこんだパイプだけの交換で対応している。サイレンサーが九の字に曲がって、パンチングパイプまで曲がってしまっているようなら交換になるが、サイレンサーボディがへこんだ程度ならボディだけの交換でOKとのこと。内部のパンチングパイプやグラスウールなどの部品まで交換する必要はないそうだ。

かなりの確率で買い換えるよりも修理をしたほうが安いそうなので、転倒して破損したときはあきらめずに必ず電話で問合せを。

また、よくあるケースがエキゾーストパイプにビニール片が飛んできて焼き付いたという事例。これも、その焼き付いたパイプだけ外して送ってくれるときれいにして送り返しているそうだが、お客さんが自分でもできそうなレベルなら補修の仕方を丁寧に教えてくれるという。

マフラーだけでなく、アールズ・ギアの製品について相談や質問などがあれば、遠慮なく問合せをして欲しいということだ。

(STORY11に続く)